〔問題〕
継続賃料に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。
イ 継続賃料固有の価格形成要因は、契約開始時点から価格時点までの期間における要因が中心となる。
ロ 継続賃料固有の価格形成要因の主なものとして、契約の内容及びそれに関する経緯がある。
ハ 継続中の賃貸借等の契約に基づく実際支払賃料を改定する場合の鑑定評価額は、差額配分法による賃料、利回り法による賃料、スライド法による賃料及び比準賃料を関連づけて決定するものとする。
ニ 宅地の継続賃料の鑑定評価に当たり、総合的に勘案する事項として、「公租公課の推移」、「土地及び建物価格の推移」がある。
ホ 建物及びその敷地の継続賃料を求める場合の鑑定評価は、宅地の継続賃料を求める場合の鑑定評価に準ずるものとする。
(1) イとロ
(2) イとニ
(3) ロとハとニ
(4) ロとハとホ
(5) ロとハとニとホ
解答
解説
この問題は、各論第2第1節「宅地」及び各論第2第2節「建物及びその敷地」から問われている問題です。
イ：誤
継続賃料固有の価格形成要因は、契約開始時点から価格時点までの期間における要因が中心となる。
「継続賃料固有の価格形成要因」について述べられた選択肢であり、基準には以下のように記載されています。
基準・留意継続賃料固有の価格形成要因は、直近合意時点から価格時点までの期間における要因が中心となる【745】
従って、「契約開始時点から」としている本肢は誤りです。
ロ：正
継続賃料固有の価格形成要因の主なものとして、契約の内容及びそれに関する経緯がある。
「継続賃料固有の価格形成要因」について述べられた選択肢であり、基準には「契約の内容及びそれに関する経緯【746】」が例示されています。
これは本肢の内容と合致しており、本肢の内容は正しいです。
ハ：正
継続中の賃貸借等の契約に基づく実際支払賃料を改定する場合の鑑定評価額は、差額配分法による賃料、利回り法による賃料、スライド法による賃料及び比準賃料を関連づけて決定するものとする。
「継続賃料の鑑定評価」について述べられた選択肢であり、基準には以下のように記載されています。
基準・留意継続中の宅地の賃貸借等の契約に基づく実際支払賃料を改定する場合の鑑定評価額は、差額配分法による賃料、利回り法による賃料、スライド法による賃料及び比準賃料を関連づけて決定するものとする【748】
これは本肢の内容と合致しており、本肢の内容は正しいです。
ニ：誤
宅地の継続賃料の鑑定評価に当たり、総合的に勘案する事項として、「公租公課の推移」、
この部分は正しい内容が記載されており、「宅地の継続賃料の鑑定評価に当たって総合的に勘案する事項」について基準には「公租公課の推移【749】」が例示されています。
土地及び建物価格の推移がある。
「土地及び建物価格の推移【764】」は建物及びその敷地の継続賃料の鑑定評価に当たって総合的に勘案する事項として例示されています。
従って、「宅地の継続賃料の鑑定評価に当たって総合的に勘案する事項」としている本肢は誤りです。
ホ：正
建物及びその敷地の継続賃料を求める場合の鑑定評価は、宅地の継続賃料を求める場合の鑑定評価に準ずるものとする。
「建物及びその敷地の継続賃料の鑑定評価」について述べられた選択肢であり、基準には以下のように記載されています。
基準・留意建物及びその敷地の継続賃料を求める場合の鑑定評価は、宅地の継続賃料を求める場合の鑑定評価に準ずるものとする【764】
これは本肢の内容と合致しており、本肢の内容は正しいです。
