〔問題〕
不動産鑑定評価基準に記述されている不動産の価格に関する諸原則について、次のイからホまでのうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。
イ 不動産の取引価格は、その不動産の効用が最高度に発揮される可能性に最も富む使用を前提として把握される価格を上限として形成される。
ロ 財の価格は、その財の将来の収益性等についての予測を反映して定まる。不動産の価格も、価格形成要因の変動についての市場参加者による予測によって左右される。
ハ 不動産のある部分がその不動産の他の部分の収益獲得に寄与する度合いは、その不動産の他の部分の価格に影響を及ぼす。この原則は、不動産の最有効使用の判定に当たっての不動産の追加投資の適否の判定等に有用である。
ニ 不動産の収益性又は快適性が最高度に発揮されるためには、当該不動産がその環境に適合していることが必要である。したがって、不動産の最有効使用を判定するためには、当該不動産が環境に適合しているかどうかを分析することが必要である。
ホ 一般に、利潤は競争を惹起し、競争は利潤を減少させ、終局的にはこれを消滅させる傾向を持つ。不動産についても、その利用による利潤を求めて、不動産相互間及び他の財との間において競争関係が認められ、したがって、不動産の価格は、このような競争の過程において形成される。
(1) イとロ
(2) イとハ
(3) ロとニ
(4) ハとホ
(5) ニとホ